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Weekly Report | Week of 3, September

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注目トピック

市況・投資領域

MERJがブロックチェーンをベースとしたIPO

  • インド洋の島国であるセーシェル共和国に拠点を置く国法証券取引所のMERJはトークン化された自社株を売り出しました。
  • MERJは8月に国法証券取引所として初めてトークン化証券を提供し始めていて、今回のブロックチェーンをベースとした新規株式公開は史上初としています。
  • 株式はMERJの独自のプラットフォーム、およびアメリカを拠点とするブローカー・ディーラーのJumpstart、仮想通貨カストディアンのPrime Trust、イギリスを拠点とするブロックチェーン資金調達プラットフォームのGlobacapを通じて購入可能になる、とのことです。

バイナンスがアメリカで展開開始

  • 仮想通貨取引所のバイナンスが9月18日に登録と入金の受付を開始することを発表しました。登録後、ビットコイン、イーサリアム、リップル、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、テザーの6つの仮想通貨を対象とした入金が可能になります。
  • 拠点はサンフランシスコとし、バイナンス他にはイギリス領ジャージー島、シンガポール、香港、ウガンダに取引所を開設しています。
  • アメリカのニューヨーク内で仮想通貨関連事業を行う場合、「BitLicence」というライセンスが必要なため、新しい取引所はライセンスが付与されるまでニューヨーク州の住民にはサービスを提供できません。

政治・規制領域

Libraがスイスの決済システムライセンス取得へ

  • スイスの金融規制機関であるスイス連邦金融市場監督機構(FINMA)はリブラプロジェクトを現時点でどう評価するかをリブラ協会から求められたことを認めました。これによってリブラがスイスで決済システムのライセンスを獲得しようとしていることがわかりました。
  • FINMAは「決済用トークンの発行により、リブラプロジェクトが計画しているサービスは純粋な決済システムのサービスの域を超えたものである」とし、このサービスには追加の監督が必要であると指摘しました。
  • スイスにおいて決済システムのライセンスを取得する条件の一つは、準備金の管理に関わる「利益とリスク」が「ファンド提供者の場合のように、ステーブルコインの保有者ではなく、全てリブラ協会が引き受けること、です。リブラプロジェクトは国際的なものであり、準備金の管理やそのガバナンス、およびマネーロンダリング対策などの要件の定義において、規制当局の国際的な協調が必要であると、FINMAは述べています。

ドイツ銀行がJPモルガンの仮想通貨決済ネットワークに参加

  • JPモルガンが保持している銀行間送金ネットワークであるINNは、ドイツ銀行の加盟によって320行になり、2019年末までに400にするというINNの計画は順調に進行しています。
  • INNとは、「インターバンク・インフォメーション・ネットワーク」の略称であり、JPモルガンが開発したイーサリアムベースのブロックチェーンネットワークであるQuorum上に構築されていて、JPMコインというステーブルコインを採用しています。
  • このプラットフォームにより、決済に関する全てのデータを分散台帳に記録することで効率化し、銀行間決済の遅延を解消する際にかかる時間とコストを大幅に削減できると、JPモルガンは言っています。

ビジネス・事業領域

UMAがどんな価格も追跡できるトークンを作成

  • スマートコントラクト技術プロバイダーであるUMAは、外国為替レートから株価まで「どんな」価格でも追跡できるトークンを作成するプラットフォームを立ち上げました。
  • このプラットフォームはユーザーが様々な価格指数によって変動するトークンを作成できるようにします。ユーザーはこれらのトークンで取引も可能ですが、価格指数によって担保価値が変化します。
  • UMAの共同設立者であるAllison Luは、UMAのトークンビルダーは実際の資産ではなく、価格のみをトークン化することを指摘しています。これは、ユーザーがこれらの資産価値に賭けるために資産を所有する必要がないことを意味しています。


Mastercardがクロスボーダー決済プラットフォーム開発へ

  • アメリカクレジットカード大手のMastercardは、エンタープライズブロックチェーンを提供するR3と共同でブロックチェーンを基盤とするクロスボーダー決済プラットフォームの開発を目指します。
  • この目的は、マスターカードの清算・決済ネットワークに支えられる銀行とより速い決済スキームを繋ぐことです。
  • このプラットフォームの開発でコストのかかる決済処理、流動性の管理、銀行と国内清算システム間の基準や接続性の不足、などの問題が解消されることが期待されている。

社会領域

CoinGeckoがさらなる透明性担保へ

  • 市場データ収集企業であるCoinGeckoは、同社の仮想通貨取引所評価企業の「Trust Score」をアップグレードしたと発表しました。この一新された評価システムは、流動性だけでなく、より複雑な指標を用いて、世界中の仮想通貨取引所を評価します。
  • このTrust Scoreは2019年5月に初めて、仮想通貨取引所の取引量偽装への対策として発表されました、。今回のアップグレードで新たに二つの主要尺度を考慮することになります。取引所が使用しているAPIの対応範囲、そして運営規模です。
  • CoinGeckoは新しい評価システムに基づき、信頼性の高い仮想通貨取引所上位5社を発表し、Binance、Bitfinex、Bittrex、Poloniex、Coinbase Proがあげられました。

BlockFiが仮想通貨口座の最低預金額要件廃止

  • リクルートが出資しているBlockFiがレンディングサービスであるブロックファイ・インタレスト・アカウント(BIA)の最低預金額要件を廃止しました。この新しい運用で誰もがビットコイン、イーサリアム、ジェミニドルを入金することができ、最大で6.2%の年間利益を得ることができるとされています。
  • このBIAを誰にでもオープンにすることで、銀行サービスや信用報告が限られているラテンアメリカの顧客を取り込むことを計画しており、ウェルスマネジメント関連商品をより幅広い規模で利用可能にすると、BlockFiの共同創業者は述べています。
  • アメリカ並みの金融商品は通常、アルゼンチンやコスタリカなどの国では富裕層しか利用できない、とも述べています。

プロトコル・インフラ領域

スペインがオンラインサービスでのデータの自己管理プラットフォーム開発

  • スペイン北東部カタルーニャ自治州の政府は、市民がオンラインサービスを利用する際に、自身のデータを自分で管理できるようにすることを目的とする、分散型IDプラットフォームを開発すると発表しました。
  • このIdentiCATと呼ばれる「自己主権型」システムは、携帯端末やコンピュータ上のアプリを使って、市民が「法的な有効性とプライバシーを十分に確保した上で、独自のIDを作成・管理する」ことを可能にすると政府は述べています。例えば、ユーザーはIDシステムを使用することで、生年月日や出生地を提供せずに、法的年齢に達していることを証明できます。
  • システム稼動前に基盤となる技術の開発が行われます。自己主権型アイデンティティを生成するツール、IDの検証・認証を行うソフトウェア、そしてカタルーニャが現在利用している認証システムとIdentiCATを技術的に統合する方法の開発などが必要になります。

Santander、債券発行業務を全てブロックチェーンで管理

  • スペインの大手銀行、Santanderが銀行として初めて、パブリック・ブロックチェーンを用いて債券発行に関する全ての業務を管理すると発表しました。
  • これまでにも、世界銀行が類似のブロックチェーン債券を発行しましたが、それはイーサリアムのプライベート・ブロックチェーンでした。フランスの銀行のSociete Generaleはイーサリアムのパブリック・ネットワークで債券を発行しましたが、現金については触れていませんでした。
  • トークン化した証券と現金のために暗号鍵の管理をSantander Security Servicesで行うことも含め、全てのプロセスを自動化したため、革新的な一歩であると、Santanderは述べています。

その他トピック

市況・投資領域

  • アメリカの仮想通貨取引所であるジェミニ(Gemini)は18種類の仮想通貨に対応が可能なカストディサービスをローンチしました。
  • イスラエルに拠点を置く取引所のプラットフォームのeToroはデリバティブ取引を簡略化するための新しいプログラミング言語「リラ」を発表しました。

政治・規制領域

  • フランスのルメール経済相は、Facebookの仮想通貨Libraが「通貨主権」の脅威になるという懸念から、EU内でのLibra開発を阻止する計画であると述べました。
  • シカゴ・マーカンタイル取引所は、米商品先物取引委員会への書簡の中で、ビットコイン先物の取引制限を2倍に引き上げる意向を明らかにしました。

ビジネス・事業領域

  • LINEのグループ会社であり、仮想通貨事業を展開するLVCは仮想通貨取引所「BITMAX」の提供を開始し、日本国内でも仮想通貨事業に参入しました。
  • アメリカの金融大手であるWells Fargoは米ドルと連動したステーブルコインを、社内決済用に試験運用しはじめました。

社会領域

  • イランのビットコイン保有者のうち25%が仮想通貨関連で月500ドル以上稼いでいたことが、調査会社Gate Tradeの調べでわかりました。
  • CF Benchmarkは、仮想通貨インデックスを提供する企業としては初めて、EUベンチマーク規制のもとでベンチマーク・アドミニストレーターとして認定されました。

プロトコル・インフラ領域

  • Satoshi LabがTrezorデバイス用のビットコイン専用ファームウェアをリリースしました。
  • Bitpayがイーサリアムサポートをローンチし、顧客が安全に通貨を受け取ることができるようになります。